圧力鍋を選ぶ時、

・家族の人数に合わせた「大きさ」
・キッチンの雰囲気に合わせた「デザイン」
・予算に合わせた「金額」

この3つを重視して選ぶ方が多いようですが、

圧力鍋で一番気にして欲しいところ、それは、「作動圧力(ゲージ圧)」なんです

この作動圧力が違うと、

・加圧時間
・料理の仕上がり
・食材の味
・食感

など、いろいろ変わってくるのです。

なのに、あまり注目されていない、泣。

その作動圧力について解説していきます。

作動圧力はどこを見ればわかる?

作動圧力が書かれている場所は、圧力鍋によって違います。

・ふたの上に貼ってあるシールに記載されているもの
・底に刻印されているもの
・取説に表記されているもの
・圧力値(kpa)ではなく、温度で書かれているもの
・どこにも書いてないもの(!)

などいろいろです。

わかりにくいですよね(汗)

プロの私でさえ、お鍋ごとにどこにかいてあるか探すくらいですから、
みなさんが見つけられなくても当然です。

作動圧力って、大まかに分けるとこんな感じ

・70kpa前後…今話題の電気圧力鍋の多くはこのくらい

・80kpa前後…量販店で売られている切り替えがないタイプ
また、CMで有名なティファールもこのくらいの圧力値が多いです。
(※商品によって作動圧力がことなります)

・100kpa~120kpa前後…ビタクラフトや、フィスラー、WMFなど、海外有名メーカーのもの。
パール金属の切り替え式のものは、高圧だとこの位。
※フィスラーやWMF、ビタクラフトなどは、作動圧力(kpa)表記ではなく、調理温度で書かれているものもあります。
また、スプリング式の「作動圧力」は、安全装置が作動する圧力なので、
実際に調理する時は、この最高圧力に達しない圧力値での調理となります。

・130~140kpa未満…鋳物屋のアルミ製圧力鍋、高圧はこの位

☆140kpa~146kpa…ワンダーシェフの「魔法のクイック料理」「オースプラス(高圧)」
「あなたと私の圧力魔法鍋」など。アサヒ軽金属工業の「ゼロ活力なべ」

一応、世界最高圧なのは、アサヒ軽金属の「ゼロ活力なべ(146kpa)ですが、
140kpa以上の作動圧力があると、ほとんど差は感じません。

じゃあ、圧力が違うと、何が違うかと言うと

実は、作動圧力の違い=調理温度の違いなんです

圧力が上がると、水の沸点が上がります(物理で習った、ボイルシャルルの法則です)

だいたいの目安で言うと、

・60kpaの場合、113℃
・70kpaの場合、115℃
・100kpaの場合、120℃前後
・140kpaの場合、126℃前後
・146kpaの場合、128℃前後
http://www.apajapan.org/JPCC/pdf/poc01.pdf(圧力鍋協議会の資料より)

一口に圧力なべと言っても、実際の調理温度には、これだけの差があるのです。
その差、15℃以上!

加圧時間が変わったり、お料理の仕上がりに影響するのも、納得ですよね。