普通の鍋なら、最高100℃で調理しますが、
圧力鍋なら10~30℃近くも高い温度で調理できます。
そして、その温度は、「作動圧力」によって変わります。
では、圧力の違いは、実際お料理とどう関わってくるのでしょうか。
圧力鍋は作動圧力が高いほど、鍋の中は高温になります。
食材は高温になればなるほど、短時間で火が通ります。
ということは、
作動圧力が高い圧力鍋ほど、時短になる。
ということ。
じゃあ、作動圧力が高いお鍋一択!かというと、そうでもないのです。
作動圧力が高い圧力鍋は短時間調理が可能です。しかし、その分、パワーがあるため、
ちょっと加圧時間が長すぎると、煮えすぎて形がなくなったり、
煮崩れて溶けてしまったりという失敗もあるからです。
タイマーなどを使って、しっかりと加圧時間を守れば、かなりの時短調理が可能です。
例えば、普通のお鍋で30分かかる煮込み料理が、1分加圧するだけ。
くらい、時短になります(料理の内容によって異なります)
作動圧力が低めの圧力鍋は、
高圧のお鍋に比べると、火の通りが穏やかなので、煮崩れなどのリスクは少ないです。
普通のお鍋に比べたら、グッと時短になりますよ。
例えば、普通のお鍋で30分かかる煮込み料理が、5分加圧するだけ。
くらい、時短になります(料理の内容によって異なります)
でも、圧力鍋は時短になる!だけではありません!
本当に知って欲しいのはここから。
食材は、どのくらいの温度で調理すると、
どのような仕上がりになるかというのが、大きく関係しています。
例えば、牛すじ肉を調理する場合、
普通のお鍋(100度)での調理だと、1~2時間、
コトコトとしっかり時間をかける必要があります。
(それでも、少し歯応えを残した仕上がりです)
でも、圧力鍋なら、(圧力鍋によりますが)120℃前後まで高温になるので、
牛すじ肉に含まれるコラーゲンの分解が早くなり、
加圧時間10分~20分程度で、とろとろに柔らかくなります。
普通のお鍋と圧力鍋で牛すじを比べてみました。その時の記事はこちら
http://atsuryokunabe.blog.jp/archives/31203222.html
しかし、同じ牛すじでも、115℃まで上がる圧力鍋で20分加圧するのと、
128℃まであがる圧力鍋で10分加圧するのでは、
後者(128度)の方が、より柔らかく、とろとろに仕上がります。
これは、コラーゲンの分解は、より温度が高い方が進むからです。
そのため、お肉料理を作りたい!という人には、断然、圧力が高い圧力鍋がおすすめです。
高圧と低圧で牛すじを比べた時の記事はこちら
http://atsuryokunabe.blog.jp/archives/29082886.html
圧力が高い圧力鍋(作動圧力が高い100kpa~146kpaの圧力鍋)は、ほかに、
・玄米(もっちりとした玄米が食べたい方)
・豆(より短時間で甘みが出る)
・骨ごと食べる魚料理
・肉料理
・野菜の甘みを出す(煮崩れは気にしない)
ことが得意です。
圧力が低めの圧力鍋(80kpa~100kpa前後の穏やかな圧力で調理できる圧力鍋)は、
・肉じゃがなどを煮崩れさせずに作りたい!
・炊飯器代わりに白米を炊きたい!
・魚は骨は食べずに、身だけをふっくら食べたい。
・普通のお鍋で作るのと、味わいを大きく変えずに作りたい!
という方におすすめです。
高圧・低圧が切り替えできるタイプだと、その時々の料理に合わせて選べるので、便利ですね。
ぜひ、圧力鍋を選ぶときに、気にしてみてくださいね。